食道カンジダ症

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食道カンジダ症とは?

食道カンジダ症は、カンジダと呼ばれる真菌(C. albicansがほとんど)が食道内に感染する症状です。カンジダは通常、健康な人の口や消化器官にも存在する微生物ですが、免疫機能が低下したり、抗生物質の使用、または他の疾患や医療処置によって細菌叢のバランスが崩れると、増殖して感染を引き起こすことがあります。胃内視鏡(胃カメラ)では下記の写真のように白色のカビが付着する所見になります。

Ou T-M, et al. Liver cirrhosis as a predisposing factor for esophageal candidiasis. Adv Dig Med. 2014. according to the Creative Commons license.

胃内視鏡検査について

食道カンジダ症の症状は?

食道カンジダ症は無症状のことが多いですが、嚥下困難感や胸背部の限局的な痛みを自覚することがあります。また食道カンジダ症は口の中に同様の白色班が付着する口腔内カンジダ症を合併することもあります。

食道カンジダ症の原因とは?

食道カンジダ症は免疫が低下した状態に発症することが多く、高齢や糖尿病、体の免疫を抑える薬(ステロイドなど)を服用している人などに見られます。その他にはヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者で免疫抑制の進んだ患者さんに見られることがあり、エイズ指標疾患の一つとされています。また、血液学的悪性腫瘍、造血細胞移植のレシピエント、固形臓器がんで化学療法(抗がん剤)を受けている人、吸入ステロイドを吸入している人に見られることがあります。

食道カンジダ症の治療は?

軽度の食道カンジダ症であれば特に治療の必要はありません。一方、胸部痛や嚥下困難感などの自覚症状がある場合は抗真菌薬の内服治療が必要になります。また食道カンジダ症が重度な場合はその背景も考える必要があり、糖尿病の管理は大丈夫か、喘息の吸入ステロイドの後にうがいをしているか、がんの合併などの精査が必要になることがあります。

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