胃ポリープ:見つかった場合どうしたら?

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胃ポリープとは?

ポリープとは突起を意味し、胃ポリープは周囲の粘膜よりも内腔に突起した構造物を指します。胃のバリウム検査(胃透視)で胃ポリープを指摘された方は精密検査で胃カメラの適応となります。胃のポリープは、胃底腺ポリープと過形成ポリープの2種類に主に分類されます。ほとんどのポリープは胃がんとの関連がなく、基本的に切除は不要です。しかしごく稀に胃がんの組織を含むポリープも存在するため、疑われた場合は胃カメラでの精査が推奨されます。

胃ポリープの症状は?

胃ポリープは原則症状をきたすことはありません。しかし過形成ポリープが大きくなった場合、稀に出血を起こし貧血の原因となることがあります。過形成ポリープはヘリコバクター・ピロリ菌との関連が強いポリープですので慢性胃炎の症状をきたす可能性はあります。

胃ポリープの種類

胃底腺ポリープ

胃底腺ポリープは約5mm大の小さいポリープであり、原則的にヘリコバクター・ピロリ菌のいない”綺麗な胃”にできることが多いポリープです。そのため患者さんはポリープで心配して内視鏡を受けても、内視鏡医は逆に安心するポリープです。個数も数個から100個以上多発することがあります。基本的に切除は不要な胃ポリープです。

過形成ポリープ

ヘリコバクター・ピロリ菌の感染した慢性胃炎の胃粘膜から発生する発赤調のポリープです。サイズは数mm〜数cmと様々です。その形態も様々で、隆起性の形態やキノコ状(有茎性)のポリープ、氷柱(つらら状)のポリープなど形もいろいろあります。このポリープはピロリ菌の除菌治療を行うと多くの場合消失したり小さくなったりし、慢性胃炎の改善を内視鏡的に確認できる一つの指標になっています。こちらも基本的に切除は不要な場合が多いですが、胃がんとの鑑別が必要と判断した場合は、生検にて組織診断を行います。

胃がん・胃腺腫

稀に腫瘍性変化を含むポリープが見つかる場合があります。胃がんや胃腺腫が代表的です。その場合は生検にて組織検査を行います。もし病理所見で腫瘍性変化の疑いが指摘された場合は、高性能な拡大内視鏡での診断が必要になるため、胃がんの内視鏡切除が実施可能な施設へ紹介いたします。

胃ポリープの治療は?

胃底腺ポリープはほとんどの場合は治療が必要なくほとんどの場合が経過観察になります。また過形成ポリープにおいてはヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療が主な治療となります。しかし、ごく稀に過形成ポリープで出血を合併する場合や、胃がんの合併を考えなくてはいけない症例、また近年専門家の間で議論が盛んになっているヘリコバクター・ピロリ菌に感染歴のない(未感染)の胃に発生する”胃底腺型腺がん”との鑑別が必要な胃底腺ポリープは内視鏡的な切除が検討されます。切除する方法は内視鏡的粘膜下層剥離術(通称ESD)と内視鏡的粘膜切除術(通称EMR)の方法で切除されます。原則入院での治療が必要になります。

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