肝臓内科
Scroll肝臓内科について
肝臓は疾患があっても症状が出にくいため「沈黙の臓器」と言われており、症状がある場合、疾患が進行していることが予想されます。また、検診などで肝臓の異常値が発見されても、周辺に肝臓に詳しい医療機関がないことから、「どこに行くべきかわからない」ということもあるでしょう。
特にB型肝炎やC型肝炎、肝硬変などの場合継続的観察や治療が必要ですので、感染や発症を疑われた場合、ぜひ早めに当院にご相談ください。
肝臓疾患の
全般診療できる肝臓専門医
身体のだるさや食欲不振、疲労が残る、といった症状は、「単なる疲れ」として放置しがちではないでしょうか?
しかし、それらの症状が肝臓の疾患から来ている可能性もあります。肝臓の疾患は自覚症状が出にくいので、小さな変化でも見逃さないことが大切です。当院は肝臓の疾患に対応してきた実績を多数持っています。そのため、「ちょっとした不調」と油断せず、疲労感やだるさなどが気になったら、ぜひ当院にお気軽にご相談ください。
こんな症状ございませんか?
- 食欲不振
- 黄疸(皮膚が黄色っぽい)
- こむらがえりが多い
- 吐き気
- 皮膚に赤い斑点がでる
- 身体がかゆい
- 疲労感
- お腹が張る
- 尿が濃い
健診で肝機能異常を指摘されたら
肝臓専門医を受診する1番多い理由の一つが、健康診断で指摘される肝機能異常です。肝臓は沈黙の臓器と言われ、基本的に肝機能異常だけでは症状はありません。しかし、肝機能の異常を長期間放置していると、肝臓に脂肪やダメージが沈着し、繊維化(肝臓が硬くなる)を起こし、肝硬変になることがあります。早く原因を同定し、将来の肝硬変や肝臓がんを防ぐために一度は肝臓専門医を受診しましょう。
よくある疾患
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B型肝炎
B型肝炎は感染症の一種で、血液や体液を介して感染します。母子感染も起こり得ますので、日本では感染防止のための0歳児へのHBVワクチン接種が行われています。
B型肝炎は急性と慢性に分類されており、急性は食欲低下や身体のだるさ、吐き気や嘔吐、黄疸や褐色尿などの症状が知られています。また、「劇症化」と呼ばれる状態になると重症化して命に関わることもあります。劇症化への移行がなければ数週間程度で多くの人が治癒して免疫を獲得します。しかし一部は慢性化しますので、その場合肝がんや肝硬変に至らないように継続的な検査や治療が必要となります。 -
C型肝炎
C型肝炎は、血液を介してC型肝炎ウイルスに感染することで発症します。慢性化すると肝がんや肝硬変のリスクが上がるので注意が必要です。
過去には難治性の疾患でしたが、DAAという治療薬が開発され、事情が変わりました。DAAの服用で、体内からウイルスを除去することができるようになったのです。DAAは高価な薬剤ですが、公的補助によって1ヶ月当たり1~2万円程度で治療できます。 -
肝がん
肝がんは健康な状態から急にできることはなく、肝硬変や肝炎などの疾患がある場合にリスクが高まります。そのため、肝炎や肝硬変がある場合、定期的に造影MRIや造影CT、腹部超音波検査などを受けて、肝がんの発生に早期対応できるよう備えることをおすすめします。肝がんは個数が少ないうちや小さいうちに治療することが重要なので、早期発見が非常に重要です。
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肝硬変
肝炎が慢性化していると、破壊された肝細胞を補うように繊維質が壁状に蓄積し続けます。この壁の内部で増殖した幹細胞で結節ができ、やがて肝硬変となります。
初期状態である代償性肝硬変の段階では肝機能は維持されていますが、食道静脈瘤などの合併症が起こると重篤な状態になることがあります。また、脳症や腹水が出る段階ではさらに合併症のリスクが高まるので、早期の治療で肝硬変の進行を遅らせる必要があります。 -
脂肪肝
脂肪肝は、肝臓に中性脂肪が蓄積して起きる疾患です。過度なアルコール摂取を要因として発症する例が多いですが、近年は食べ過ぎによる脂肪肝も増えています。
脂肪肝は、慢性肝炎から肝硬変にいたることがありますし、肝がんや肝不全に発展することもあるので注意が必要です。そのため、飲酒量のコントロールや食生活の見直し、体重を減らすことなどに目を向けましょう。 -
非アルコール性脂肪性肝炎
非アルコール性脂肪性肝炎は、名称の通りアルコールに起因しないだけでなく、ウイルスに起因するものも含みません。運土不足や過食、肥満のほか、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病を背景として発症することが多いので、減量と生活習慣の見直しは必須です。
検査としては、定期的に血液検査と画像検査を行い、肝がんや肝硬変が起きないかに注意を払います。
当院の検査方法
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腹部超音波検査
腹部に超音波を当て、反射する音波を画像化することで、血管や臓器を視覚的に確認できる設備です。
当院では、腎臓や肝臓、脾臓や胆のう、膵臓など多数の臓器を見ることに使用しています。また、リンパ節の腫れや腹部大動脈瘤、腹水などの発見にも役立ちます。
特に肝臓に対しては、肝がんの有無や脂肪肝の状態確認に有効です。 -
血液検査
血液検査は、肝臓の機能に加えて、中性脂肪やコレステロールを見ることに役立ちます。また、肝硬変や肝炎が確認されている人には、定期的にPIVKA やAFPなどの肝臓がん腫瘍マーカーの測定を実施します。
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肝炎検査
スクリーニング検査として、採取した血液から「HBs抗原、HCV抗体」を測定します。この段階で陽性であれば、「HBV-DNA検査、HCV-RNA検査」を行ってウイルスの有無を確認します。
アルコール性肝障害と
依存症について
飲酒量が多いことで起こる肝機能障害は、アルコール性肝障害、またはアルコール関連肝疾患と呼ばれています。
アルコール依存症は、飲酒量や飲酒の状況、タイミングをコントロールできなくなる「疾患」であり、本人の力だけでは飲酒を遠ざけることは困難です。世の中では飲酒をやめられないことを、意志の強弱と関連付けて語られることが少なくありません。しかし、医療機関での治療が必要であることを理解して、ぜひ当院にご相談ください。
当院はアルコール性肝障害の専門家として、患者様と一緒に減酒や断酒に取り組みます。
肝臓とアルコールの関連性
肝臓はアルコールを代謝する機能を持っていますが、過度な飲酒を長期間続けていると、アルコール性肝障害に至ります。アルコール性肝障害が悪化すると、肝硬変やアルコール性脂肪肝炎のほか、肝がんのリスクが上がり、命に関わることもあります。
肝臓は疾患があっても症状が出にくいことから「沈黙の臓器」と呼ばれています。これは、「症状が出たときにはある程度進行しているケースが多い」ことを示唆する言葉でもあります。このため、定期検診を受けることや、早めの受診を心がけて、肝硬変や肝がんのリスクを減らしていきましょう。
当院のアルコール依存症の
治療方法
当院はアルコール依存症の治療を行っています。アルコール依存症は、まずご本人が治療を必要とする状態であることを知り、疾患の特性などを学ぶことが重要です。そのうえでお酒との接し方を考え、見直しを進める「心理社会的治療」と「断酒」を進めていくことが治療のベースとなります。
また、当院では、医療面談を行うとともに、飲酒欲求を抑える薬剤(アカンプロサート)や飲酒量低減薬(セリンクロ)を合わせて処方することもあります。さらに、必要に応じて精神科の診療が可能な医療機関の紹介も行っています。
減酒と断酒について
アルコール性肝障害やアルコール依存症で悩んでいる人にとって、「断酒」は最終的に目指すべき大きな目標です。とはいえ、いきなり「断酒」に至るのは難しいケースが多く、「ゴールばかりを見てもその遠さに参ってしまう」と言うこともあるでしょう。そんな時には、まず休肝日を作るなどの「減酒」に取り組んで、一歩ずつでも前に進んでいくことを考えるように当院ではおすすめしています。
2019年に発売されたセリンクロというお薬は、飲酒したくなる欲求を抑えることで、「減酒」をサポートしてくれます。毎日決まった時間に飲むのではなく、大量に飲んでしまいそうなタイミングの1、2時間前に飲むお薬です。
ひとりで抱えずにご相談ください
アルコール依存症の方は、日本国内に約100万人もいると想定されていますが、
その中の多くの方が医療機関に繋がっていない実情があります。
飲酒量が増えるとさまざまなトラブルが増えますから、
ご本人も何とかしたいと思うことは多いでしょう。
それでも、病院で依存症を診断されてしまうことには抵抗感もあると思います。
とはいえ、過度な飲酒を続けていれば肝障害などの健康上の問題が出てきます。
また、家庭や職場でトラブルが起きやすいですし、経済的に困難な状態に至るリスクも高まります。
当院では、それぞれの方の状況に合わせたアドバイスを行いますので、
まずは以下の番号に電話することから始めてみませんか?