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背中の痛み:見過ごしてはいけないサインかもしれません

「背中が痛い…」「肩こりかな?」そう思って放置していませんか?背中の痛みは、単なる筋肉痛や疲労からくるものだと思われがちですが、実は体の中からのSOSであることも少なくありません。当院のような消化器内科で背中の痛みを専門的に診ているのは、内臓の病気が背中に痛みを引き起こすことがよくあるからです。このコラムでは、背中の痛みの原因、見分けるべき症状、そして当院のような医療機関を受診すべきタイミングについて詳しく解説します。

背中の痛みには、大きく分けて2つの種類があります。

1. 筋肉や骨、神経が原因の痛み(整形外科的疾患)

特徴:

  • 特定の動作(体をひねる、前かがみになるなど)で痛みが強くなる。
  • 同じ姿勢を長時間続けることで痛みが出る。
  • 体の表面、押すと痛む場所がはっきりしていることが多い。
  • 温めたり、ストレッチをしたりすると痛みが和らぐことがある。

考えられる疾患:

  • 筋肉痛・筋膜炎: 長時間のデスクワーク、激しい運動、無理な姿勢などが原因。最も一般的な背中の痛みの原因です。
  • 椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症: 椎間板が飛び出したり、神経の通り道が狭くなったりすることで、神経が圧迫され痛みやしびれが生じます。
  • 骨粗鬆症: 骨がもろくなり、軽い衝撃でも背骨が圧迫骨折を起こすことがあります。

2. 内臓の病気が原因の痛み(内科的疾患)

特徴:

  • 痛みの場所がはっきりしない: 「この辺りがぼんやり痛い」というように、痛みの場所が特定しにくい。
  • 痛みが持続的: 姿勢や動きに関係なく、じわじわと痛みが続くことが多い。
  • 他の症状を伴う: 発熱、吐き気、嘔吐、食欲不振、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)などの症状を伴うことがある。
  • 食事と関係がある: 食事の後や空腹時に痛みが強くなることがある。

注意すべき点:

内臓の痛みは、脳が痛みの場所を正確に認識できず、脊髄の神経を通じて関連する体の表面に痛みを投影することがあります。これを「関連痛」と呼びます。背中の痛みは、消化器系の病気の典型的な関連痛の一つです。

消化器内科で診るべき背中の痛み

特に以下のような症状がある場合は、消化器内科での精密検査が必要です。

1. 膵臓の病気

膵臓は胃の裏側にある臓器で、消化酵素やインスリンを分泌しています。膵臓の病気は、みぞおちや左の背中に強い痛みを引き起こすことがあります。

急性膵炎:

  • 症状: みぞおちや背中に、えぐられるような激しい痛み。痛みが広範囲に広がり、前かがみになると少し楽になることが多い。吐き気、嘔吐、発熱を伴う。
  • 原因: 胆石、アルコールの過剰摂取などが主な原因。
  • 緊急性: 非常に高い。 重症化すると命に関わるため、すぐに救急車を呼ぶか、救急外来を受診してください。

慢性膵炎:

  • 症状: 繰り返し起こる上腹部や背中の痛み。徐々に食欲不振や体重減少が見られる。
  • 原因: 長年のアルコール摂取が最も多い原因。
  • 対処法: 禁酒、食事療法、膵臓の負担を減らすための薬物療法など。

2. 胆のう・胆管の病気

胆のうは肝臓の下にある小さな袋で、胆汁を一時的に蓄える働きをしています。胆のうや胆管にできる結石が痛みの原因となることがあります。

胆石症:

  • 症状: 右の背中や肩甲骨の下あたりに、差し込むような強い痛み(疝痛発作)。脂っこい食事の後に出やすい。
  • 対処法: 痛みを抑える薬、結石を溶かす薬、外科手術(胆のう摘出術)など。

胆のう炎・胆管炎:

  • 症状: 胆石の痛みとともに、発熱や黄疸を伴う場合は注意が必要です。
  • 緊急性: 高い。 感染症を併発している可能性があり、すぐに治療が必要です。

3. 食道・胃の病気

逆流性食道炎や胃潰瘍も、背中の痛みの原因になることがあります。

逆流性食道炎:

  • 症状: 胸焼け、げっぷ、のどの違和感に加え、背中の痛みを感じることがあります。
  • 対処法: 食生活の改善、胃酸を抑える薬(PPIなど)の服用。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍:

  • 症状: みぞおちの痛み、吐き気、食欲不振に加え、背中に鈍い痛みを感じることがあります。食事をすると楽になる場合と、痛みが強くなる場合があります。
  • 対処法: 薬物療法(胃酸を抑える薬)、ピロリ菌の除菌など。

4. その他

  • 腎臓の病気: 腎盂腎炎や尿路結石は、左右どちらかの脇腹から背中にかけて強い痛みが生じます。発熱や血尿を伴うこともあります。
  • 大動脈瘤: 背中の激しい痛み、特に引き裂かれるような痛みは、大動脈解離という緊急性の高い疾患の可能性があります。このような場合はすぐに救急車を呼んでください。

自分でできる対処法と医療機関を受診するタイミング

自分でできる対処法

筋肉や骨が原因の場合:

  • 安静: 痛みが強い場合は無理に動かず安静にする。
  • 温める: 痛みのある部分を温めると血行が良くなり、痛みが和らぐことがあります。
  • ストレッチ: 痛みが落ち着いてきたら、軽いストレッチや体操で筋肉をほぐす。
  • 湿布: 炎症を抑える作用のある湿布薬も有効です。

医療機関を受診するタイミング

「単なる肩こりだろう」と自己判断せず、以下のような症状がある場合はすぐに医療機関を受診してください。

  • 痛みが2〜3日以上続く、または徐々に強くなる
  • 痛みの場所がはっきりしない
  • 吐き気、嘔吐、発熱、食欲不振を伴う
  • 体を動かしていなくても痛みが持続する
  • 脂っこい食事の後など、特定のタイミングで痛みが出る
  • 手足のしびれ、麻痺、尿や便が出にくいなどの神経症状を伴う

背中の痛みは、単なる体のサインではなく、内臓の病気が原因である可能性があります。特に、姿勢や動きに関係なく持続する痛み、吐き気や発熱を伴う痛みは要注意です。当院では、内臓の病気による背中の痛みを正確に診断するために、丁寧な問診と、必要に応じて血液検査、腹部超音波検査、胃カメラ、大腸カメラなどの精密検査を行います。

「背中の痛みが気になるけど、どこに行けばいいかわからない…」そう思われたら、まずは当院のような消化器内科にご相談ください。あなたの痛みの本当の原因を探し、適切な治療法を一緒に見つけていきましょう。早期発見・早期治療が、何よりも大切です。

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