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お酒を飲むと赤くなる?フラッシャー体質と食道がんの関係

あけましておめでとうございます。今年は本格的に内視鏡診療を皆様に届けるべくより一層活動して参ります。本年もよろしくお願い致します。

今回のトピックはアルコールと食道がんについてです。年末年始と暴飲暴食、特にアルコールを摂取する方も多いと思います。アルコールは様々な癌との関連が指摘されており、食道がんもその一つです。その他にも肝臓がん、咽頭・喉頭がんなどが有名です。食道がんや咽頭・喉頭がんに関しては、フラッシャー体質の方が特に発がんリスクが高いと言われております。フラッシャーとはどのような体質なのでしょうか?

“フラッシャー”とは飲酒をして顔が赤くなるフラッシング反応を起こしやすい人のことです。この赤くなる原因はアルコールが代謝され生じる有害なアセトアルデヒドです。アルコールは摂取されたら肝臓でアルコール脱水素酵素(ADH)によりアセトアルデヒドに代謝されます。そのアセトアルデヒドを分解するアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の働きが弱い、または全くない人がフラッシング反応を起こしやすいと言われています。アセトアルデヒドが分解されるまでに時間がかかり、体内にアセトアルデヒドが蓄積することで、毛細血管が拡張し顔などが赤くなると言われております。また日本では欧米と比較し、フラッシャーの人が多いと言われています。

食道がんには大きく2種類のタイプがあります。アルコールとの関連がある扁平上皮癌と胃酸の逆流などの影響でできるバレット食道に起因する食道腺癌です。日本で報告される食道がんは95%が前者であり、日本の食道がんはアルコールによる食道がんの要素が強いと言われております。

有害なアセトアルデヒドはアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によって無害な酢酸に分解されます。ALDHの中でもALDH2がアセトアルデヒドの代謝に重要な役割を果たします。さらにALDH2は活性型(ALDH2*1)と非活性型(ALDH2*2)に分類されます。実はこの活性型を持つかどうかには遺伝子多型があります(体質が遺伝子で決められます)。白人はほとんどが活性型を持つ遺伝子に対して、日本では45%の方が非活性型の要素を一部持つ人、10%の方が非活性型の要素しか持たない方になります。非活性型しかない方はわずかなアルコール摂取でも血中アセトアルデヒド濃度が高くなり、体質的にほとんど飲酒できません。このように日本人は遺伝子的に半分の方が体質的にアルコール摂取と食道がんを関連させる体質であると言えます。

厚生労働省は「健康日本21」の中で「節度ある適度な飲酒」を1日平均純アルコールで20g程度としています。アルコール20gの目安は以下の図を参照ください(1)。しかし上記ADLH非活性型しか持たない方は少しの飲酒を続けることでも食道がんのリスクになります。また女性は一般的に男性より少ない飲酒量でもアルコール依存症や食道がんのリスクになると言われております。理想的なアルコール摂取量は一律に決められるものではなく、個人の体質などから判断されます。みなさんもお酒はほどほどに飲むようにしてください。

(1) https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/kenko/1039437/1050292.html

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