内視鏡大腸悪性腫瘍
大腸カメラ前日の食事、これで安心!~検査をスムーズに受けるための食事ガイド~
目次
大腸カメラの前日の食事が検査の質を左右する!
本田クリニック・東広島胃と腸内視鏡内科の本田寛和です。東広島と八丁堀で大腸カメラを受けて頂くようしっかりと体制を整えてまいります。今回のトピックは大腸カメラ前日の食事についてです。大腸カメラの検査は準備も含めて大変な作業なのに、検査で便が多く残ってしまい、検査の質が下がってしまうのは非常にもったいないことです。実は大腸カメラは前日から食事内容が非常に重要になってきます。
しかし、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を受けることになったけれど、「前日の食事はどうすればいいの?」「何を食べてよくて、何がダメなの?」と不安に感じている方は多いのではないでしょうか。今回は、初めて大腸カメラを受ける方でも安心して準備できるように、「前日の食事」についてわかりやすく解説します。検査をスムーズに行うためにとても大切なポイントなので、ぜひ参考にしてください。
なぜ前日の食事制限が必要なの?
大腸カメラでは、腸の中をきれいにしておくことがとても大切です。腸内に便や食べかすが残っていると、病変が見えにくくなってしまい、正確な診断ができなくなってしまう可能性があります。そのため、検査の前日から「腸にやさしく、消化の良い食事」に切り替える必要があります。
推奨される食べ物と避けるべき食べ物
前日におすすめの食べ物
それでは、前日にはどのような食事がよいのでしょうか?基本は「低残渣(ていざんさ)食」と呼ばれる、腸にカスを残しにくい食事を心がけましょう。
おすすめの主食
・白米のおかゆ
・食パン(全粒粉やライ麦パンはNG)
・うどん(そばはNG)
やわらかくて消化のよい炭水化物がベストです。
おすすめのおかず(副菜)
・卵(ゆで卵、スクランブルエッグ)
・白身魚(たら、かれいなど)
・鶏ささみ(脂の少ない部位)
・豆腐(絹ごしがベター)
・じゃがいもやにんじん(よく煮込んだもの)
薄味で、やわらかく調理したものが良いでしょう。味付けは塩やだし、少量のしょうゆで。
スープ類
・具を細かくしたコンソメスープ
・味噌汁(具なし、または細かく刻んだ豆腐やにんじんなど)
水分も多くとれるのでおすすめです。
前日に避けるべき食べ物
食物繊維の多いもの
・海藻(ひじき、わかめ、昆布など)
・きのこ類(しいたけ、しめじ、えのきなど)
・豆類(大豆、納豆、小豆など)
・ごぼう、れんこん、たけのこなどの繊維質な野菜
これらは消化に時間がかかり、腸に残りやすいため前日は避けましょう。
種や皮のある食べ物
・いちご、キウイ、ぶどう、トマトなど
種や皮が腸に残りやすく、検査の妨げになる可能性があります。
脂っこい食べ物や揚げ物
・天ぷら、フライ、ラーメン、カレーなど
脂肪分は腸の動きを鈍らせ、便の排出を妨げます。
食事のタイミングも大事!
前日はできるだけ 夕食を20時までに済ませましょう。 遅い時間の食事は消化に悪く、翌朝の腸の洗浄がうまくいかないことがあります。また、夕食後は固形物を避けて、水分だけを取るようにしてください。水、お茶、スポーツドリンク、透明なジュース(リンゴジュースなど)はOKです。
前日に市販の検査食もおすすめ
最近では、大腸内視鏡検査の前日専用の「検査食」も市販されています。クリニックで指定されることもありますが、自分で準備する場合にも便利です(当院でも用意しております)。検査食は、低残渣で消化に良いメニューがパックされており、調理の手間もなく安心して食べられます。味も工夫されていて、満足感があるのも嬉しいポイントです。
よくある質問Q&A
Q. 大腸カメラ前日はどれくらい食べていいの?
A. 量は普段よりやや控えめにしましょう。腹八分目が目安です。
Q. 大腸カメラ前日は飲酒をしてもいい?
A. アルコールは脱水を招きやすく、腸の動きにも影響するためNGです。
Q. コーヒーや牛乳は?
A. どちらも避けたほうが無難です。特にミルク入りはNG。どうしても飲みたい場合は、ブラックコーヒーを少量にとどめましょう。
最後に:安心して検査に臨むために
大腸カメラの検査は、不安な気持ちになるかもしれませんが、前日の食事をしっかりと守ることで、当日の検査がスムーズに進み、正確な診断にもつながります。何を食べるかに気をつけるだけで、検査結果に大きな差が出ることもあるのです。食事についてわからないことがあれば、遠慮なくクリニックまでご相談ください。検査当日、安心して受けられるように、前日からしっかり準備しておきましょう!
医療法人社団あんず会 本田クリニック
本田寛和